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黒猫レイプ

5KB  黒猫

わたしは暗闇の中で目を覚ました。
いや、目が覚めているのか、まだ夢の中にいるのか、よく分からない。
……なに、これ……?
妙に息苦しい。
得体の知れない感覚が、身体にまとわりついている。

「……わたし……たしか……え?」

起き上がろうとして、身体が動かない事に気づいた。
無理に動かそうという気力も湧いてこない。
何も見えない……自分が目を開いているのか閉じているのかすら分からない。
いま自分がどういう状態なのか、全く判断できなかった。
だけど不思議と不安や恐怖は感じない。

「……がっこうから……かえ、る……とちゅ……う……で……」

眠る前のことを思い出そうとするけど、うまく行かない。
意識を混濁させるほどの倦怠感と、身体を芯から溶かすような、心地いい陶酔感が邪魔をする。

「……え……? な……なに……?」

何か柔らかいものが、身体をくすぐるように這いまわり始めた。
足の裏、太もも、脇腹、わきの下、のど、耳、肩……。
何度も何度も往復し、あるいは円を描くように這いまわると、腰の芯がジーンと溶け、熱いものが溢れていく。
……こ……恐い。
自慰とは桁違いの快感は私を、根こそぎ変えてしまうような……。

「……や……やめ……やめな、さい……。わたしを……だれ、だと……おもってるの……。あ゛あ゛っ!?」

なけなしの気力を振り絞った制止は、全く効果がなかった。
それどころか逆効果。
はい回っていた『何か』が今まで以上に激しく動くようになった。
その結果、断続的に走る快感がより強く鋭くなり、わたしの理性を切り裂いていく。

「ん゛あ゛あ゛っ……!」

刺激を受けた乳首がキュンッと勃起する。
ただでさえ敏感な私の胸は、一段と敏感になっていた。
左右の乳首を同時に責められると、妖しい甘美さに腰を震わせ、尾を引くような声で鳴いてしまう。

「……やっやめなさいっ……やめろと言っているのが聞こえないのっ……。やめないと……あ゛あ゛っ……だ……だめぇっ……」

わたしの抗議を嘲笑うかのように、今度は続けざまに乳房に『何か』が這いのぼってきた。
周囲から先端に何度もはき上げられ、より硬く大きく乳首は勃起していく。
比例して増大した快感に私は四肢を突っ張らせ、裸身を反り返らせる。
その後グッタリと弛緩すると、再び同等の快感に襲われ、同様の反応を示してしまう。
……あ……遊ばれてる……。
屈辱感に涙を流す私を、新たな屈辱が襲う。

「あ゛っ!? や……やめなさい……そこは……だめ、よ……。そこは……」

最も大事な箇所に近づいてくる『何か』を防ぐために、足を閉じようとするけど、やはり動かない。
厳密には少し動くけど、本当に少しだけ。
少し動かしただけで動かなくなり、ジャラジャラという音が聞こえる。
……鎖で拘束されてるのね……。
私はようやく自分がどんな状況なのか自覚した。
手かせ足枷みたいな物で、ベッドの上に大の字に拘束されている。
そして筆みたいな柔らかい物で、全身を愛撫されている。
身体に加えられている刺激は全部で4ヶ所。
つまり相手は1人じゃない。

「……人間風情が……ハレンチな……ふあ゛あ゛っ!?」

ブーンというモーター音が聞こえた直後、わたしの身体を得体の知れない感覚が貫いた。
今まで経験した事がない異質な刺激に私は裸身を震わせ、汗みずくの顔を狂おしく左右に振りたてる。
さらに硬く勃起した乳首を両方同時に撫で上げられ、わたしは凄まじい快感にのけ反った。
……イ……イッちゃうぅっ!こんなのでイキたくない……!

「あ゛あ゛っ! ん゛あ゛あ゛っ! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~~~!」

必死になって1歩手前で耐えたけれど、粘っこい責めに根負けした。
獣のような声を上げ、最高の瞬間を、強姦魔の手で迎えてしまう。
赤く染まったマブタの裏で、京介の残像が粉々に砕け散った。




「……なあ……黒猫……。これ、お前か……?」
「ええ」

わたしが即答すると京介は顔を覆い、号泣しはじめた。
……恋人が自分以外と身体を重ねるのって、そんなにショックなのかしら?
私達がいるのは京介の部屋。
2人で見ていた――今は私だけ見ている――パソコンの画面には、京介以外に抱かれて悶える私の姿。
まるで恋人に抱かれているように甘い声を上げ、自分で腰を動かし悦んでいる。

「……やってる最中も思ったけど、こうして映像で見ると、本当に滑稽ね……」

……女じゃなくて牝ね。
牝犬や牝豚という表現が的確。
それくらい映像の中の私は無様だった。

「……すまねえ……黒猫……すまねえ……」
「どうして京介が謝るの? 浮気したのは私よ?」

いきなり謝りだした京介に困惑する。
……浮気したと断定され責められ、殴られるかもしれないと思ってたのに。
私が帰宅途中に拉致され、陵辱されたのは1ヶ月前。
10人以上の男に何時間も犯され続けた私は、翌朝ようやく解放された。

「お前が絶頂に達する場面も、喜んでフェラチオしている場面も、男の上で腰を振っている場面も、全て録画させてもらった」

だから警察に行っても無駄だ。
そう勝ち誇った顔で断言し、意気揚々と立ち去る男を見ていたら、笑いが込み上げてきた。
……警察なんか行くワケがないじゃない。
録画されてなくても行かないわよ。
行けるワケがない。

「処女なのに乱交パーティーに参加するなんて」
「黒猫! もう何も言うな! やめてくれぇっ……!」
「……痛いわよ、京介」

……いきなり抱きしめないでよ。
驚くじゃない。
男なのにオイオイ泣いちゃって子どもみたい。
そんなだから私みたいな女に引っかかっちゃうのよ……。

「アヤシイ薬とか使われたんだろ? 身体、大丈夫か?」
「……よく分かったわね」
「何もないのに黒猫がああなるなんて、あり得ないからな」

……わかったようなこと言っちゃって。
キスしかやってないのに、何でそんなこと分かるのよ。
媚薬(笑)なんか使われても、本当に強い女性なら耐えられるに決まってる。
エロゲーやエロ本みたいにアヘアヘ言っちゃうのは、私みたいに弱くて淫乱な子くらいよ。
……こんな私が、京介にふさわしいハズがない。

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