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みつの妊娠

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金糸雀「みっちゃん」
みつ「………………」
金糸雀「みっちゃん?」
みつ「………………」
金糸雀「みっちゃん!」



みつ「え? なに……カナ? 急に大声を出して……ビックリするじゃない」
金糸雀「急じゃないのかしら……さっきから何回も呼んだかしら」
みつ「そうなの? ごめんなさい。ちょっと考え事をしてたから……」
金糸雀「ジュンの事かしら?」
みつ「わかる?」



金糸雀「ええ」
みつ「ちょっと困った事になっちゃってね……」
金糸雀「どうしたのかしら?」
みつ「……妊娠したの」
金糸雀「………………え?」



みつ「妊娠したのよ」
金糸雀「だ、誰が?」
みつ「わたし」
金糸雀「だ、だだ、誰の子を……?」
みつ「ジュンジュンに決まってるじゃない。カナ……わたしが二股かけられるくらい器用だと思うの?」



金糸雀「お、思わないかしら……」
みつ「私はジュンジュン一筋よ」
金糸雀「……どうするのかしら?」
みつ「産むか堕ろすか?」
金糸雀「え、ええ」



みつ「私は産みたいわ。……ジュンジュンには堕ろせって言われちゃったけど」
金糸雀「え゛っ!?」
みつ「……当然よね。私はあくまでセックスフレンドで、恋人は巴ちゃんなんだから」
金糸雀「ジュン、酷いのかしら!」
みつ「え? カナ、どこ行くの?」



金糸雀「ジュンに言いに行くのかしら! みっちゃんの子どもを認知するように!」
みつ「!」
金糸雀「できちゃった責任を取るのが男の義務かしら!」
みつ「まっ待ってカナ!」
金糸雀「その責任を女性に押しつけるなんて最低かしらー!」
みつ「待ってー!」



ジュンの部屋
金糸雀「ジュンッッ! あなたは最低の男かしらっ!」
ジュン「……いきなり何だ、バカリア」
金糸雀「バカリアじゃなくてカナリアかしらっ!」
ジュン「だから何だよ。いま僕いそがしいんだよ。用事ないなら出てってくれ」
金糸雀「用事はあるのかしらっ!」



ジュン「はぁっ。なに興奮してるんだよ。用事があるなら落ち着いて話せ」
金糸雀「みっちゃんが妊娠したのを聞いたかしら」
ジュン「……それか」
金糸雀「妊娠させておいて堕ろせなんて酷いのかしらっ! 男だったら責任を取るのかしらっ!」
ジュン「お前、僕たちの関係を知ってるだろ? それなのに、そんなこと言うのか?」



金糸雀「う゛っ……そ、それは……」
ジュン「あくまで僕たちはセックスフレンド。恋人は柏葉。さんざんモメてそこに落ち着いたの、忘れたのか?」
金糸雀「わ……忘れてないわ……。だけど……」
ジュン「だけどじゃない。それに妊娠したのはあっちが悪いんだぞ? コンドームないから今日はやめようって僕は言ったのに『今日は安全日だから大丈夫!』って」
金糸雀「………………」



巴「わざと妊娠したんじゃないの?」
金糸雀「!?」
ジュン「柏葉。今日は来ないはずじゃ……」
巴「気が変わったの。来ない方が良かった?」
ジュン「そんな事ないぞ。会えて嬉しい」



金糸雀「わざと妊娠したってどういう事かしら?」
巴「言葉通りの意味よ」
金糸雀「……わからないのかしら。理解できるように説明してほしいわ」
巴「バカね。ローゼンメイデン一の策士じゃなかったの? あ、アレは自称か」
金糸雀「………………」



巴「桜田くんを無理やり自分のモノにするために、妊娠したんじゃないかって思ったの」
ジュン「あー……それは何というか、ありそうだな」
巴「目的のためには手段を選ばなさそうだもの、あの人」
金糸雀「みっちゃんは、そんな人じゃないわっ!」
巴「そう? だいたい桜田くんを好きになるのが異常なのよ。桜田くんは中学生なのよ? あの人って何歳?」



金糸雀「恋に年齢なんて関係ないのかしらっ!」
巴「関係ないって言っても限度はあるでしょう。性別が逆だったら完全に犯罪よ? 社会人が中学生にって」
ジュン「おいおい。話がズレてるぞ」
巴「そうね。じゃあ金糸雀ちゃん。堕胎するように伝えてくれる?」
ジュン「もちろん金は全額だすよ」



巴「桜田くん……そんな事しなくても……」
ジュン「いや、それくらいしないとマズイだろ。いくら何でも」
巴「優しすぎるわ、桜田くん」
金糸雀「……ぜんぜん優しくないのかしら」
ジュン「え?」



金糸雀「見損なったわ……っ! ジュンがこんなに最低とは思わなかった! 真紅や翠星石たちは、何でこんなクズをマスターに選んだのかしらっ!?」
ジュン「クズって……」
巴「自分の意見が通らないから逆ギレなんて。マスターがマスターならドールもドールね。お似合いだわ」
金糸雀「くっ……!」
ジュン「おい! 何バイオリン構えてるんだ!?」



みつの家
金糸雀「……ただいま……かしら……」
みつ「あ、カナ。どうだった?」
金糸雀「……え……。あ……その……」
みつ「やっぱりダメだった?」
金糸雀「……ごめんなさい」



みつ「カナが謝る事ないわ。私が悪いんだから」
金糸雀「みっみっちゃんは悪くないのかしらっ!」
みつ「ううん。わたしが悪いの。電話でも言われたし……」
金糸雀「電話?」
みつ「さっき電話があってね……」



のり「ジュン君の子どもを妊娠したって本当ですか?」
みつ「ええ」
のり「もちろん堕ろしてくれますよね? まさか産むなんて言わないですよね?」
みつ「………………」
のり「せっかくジュン君が前向きになってきたのに、妊娠させたなんて話が出たら全部ぶち壊しですよぅ」



みつ「……そうね」
のり「そんな事になったら私、みっちゃんさんを刺し殺しちゃうかも」
みつ「あははー……恐いなあ……もう……」
のり「百万歩ゆずってセックスフレンドになるのを認めたんだから、ちゃんと自分で責任を取ってくださいねぇ? それでは」
みつ「……ええ……また……」



金糸雀「酷いっ……! 何でみっちゃん言い返さなかったのっ!?」
みつ「言い返せないわ……みんな事実だもの。それに……言い返したって何も変わらないもの」
金糸雀「みっちゃん……」
みつ「明日にも産婦人科に行ってくるわ。こういうのは早い方がいいでしょうし」
金糸雀「……そうね」



数日後  ジュンの部屋
金糸雀「……ジュン……」
ジュン「どうしたバカリア。今日は元気ないな」
金糸雀「……みっちゃんが……自殺をはかったわ……」
ジュン「………………え? じ、自殺?」
金糸雀「……ええ……理由は分かるかしら……?」



ジュン「ええと……僕が堕ろすように言ったから……?」
金糸雀「……よかった……」
ジュン「え?」
金糸雀「……もし分からないとか言ったら殺したわ……」
ジュン「こ、殺したって……たちの悪い冗談を言うなよ」



金糸雀「……カナが冗談を言っているように見えるのかしら……?」
ジュン「み、見えない……」
金糸雀「……真紅たちのマスターじゃなかったら殺してるわ……」
ジュン「………………」
金糸雀「……2度と……みっちゃんに会わないでほしいかしら……」
ジュン「わ、わかった。会わない。約束する」

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