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ハルヒ「わたしが神様?」 その2

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みくる「キョンくんは……」
古泉『彼の力を借りる気ですか?』
みくる「キョンくんの言葉なら、涼宮さんも聞くかもしれません……」
古泉『確かに彼の言葉なら涼宮さんに届くかもしれません。しかし1つ、問題があります。致命的な問題が』
みくる「……どう説明するか、ですか?」
古泉『はい。彼は涼宮さんが自分の『力』を自覚して周防九曜を撃退し、長門さんを助けたことしか知りません。橘の現状も佐々木さんが眠りつづけている原因も知りません。その彼に何と説明するつもりですか? まさか全て話すつもりじゃないですよね」
みくる「………………」
古泉『軽はずみなことをして失敗しないように、よく考えて、きちんと準備してから行動してくださいね。鶴屋さんの二の舞にならないように』
みくる「……鶴屋さん? 鶴屋さんが、どうかしたんですか?」
古泉『父親に反抗したせいで酷い目に遭ってます』
みくる「ええっ……!? ほ、本当ですか!?」
古泉『はい。先日鶴屋家を訪問したときに少し見せてもらいました。言葉を失うほど悲惨な姿でしたよ』
みくる「……な、何で、すぐに教えてくれないんですか!?」
古泉『教えても仕方ないでしょう。あなた1人の力で助け出すのは現実的に不可能です』
みくる「わ、わたし1人の力では無理でも、涼宮さんや古泉くんが協力してくれたら」
古泉『僕たちは鶴屋さんを助けるためには動きませんよ?』
みくる「何でですかっ!? 友達じゃないですかっ!」
古泉『……朝比奈さんは鶴屋家の正体を知らないから、そんなことを言えるんですよ。なぜ鶴屋家が機関のスポンサーを務めていると思いますか?』
みくる「それが鶴屋さんを助けない理由と、何か関係あるんですか?」
古泉『あるから聞いてるんです』
みくる「……機関の意志に賛同しているんじゃないですか?」
古泉『機関の意志とは?』
みくる「世界の崩壊を防ぐことでしょう?」
古泉『それを鶴屋家の当主が聞いて感銘を受けたと? ふふふふふ……』
みくる「な、何がおかしいんですか!?」



古泉『朝比奈さん、鶴屋家は機関に全面的な支援を行っています。鶴屋家がスポンサーを降りれば1日で機関は崩壊するかもしれません。それだけの人と金を鶴屋家は機関に投資してきました。……単純な正義感や使命感で、できることと思いますか?』
みくる「……まわりくどい言い方はやめてください。わたし、古泉くんと違って馬鹿なんです。わたしにも理解できるように話してください」
古泉『ああ、すいません。単刀直入に言いますよ。鶴屋家が機関を支援してきたのは「金が欲しいから」です』
みくる「……え? 鶴屋家が機関に資金援助してたんじゃないんですか?」
古泉『そうです』
みくる「それが何で……あっ……」
古泉『理解できたようですね。涼宮さんの力――願望を現実に変える力――は上手く使えば凄まじい効果を発揮します。この世の全ての富を手に入れることすら可能かもしれません』
みくる「………………」古泉『涼宮さんが自分の力を自覚していない内は、まだ良かったんですよ。半信半疑の人間が多かったので、それほど大きな動きはありませんでした。一変したのは涼宮さんが自分の力を自覚した後です。涼宮さんの周囲を変な人間がウロウロするようになったでしょう?』
みくる「……はい」
古泉『大きな声では言えませんが、今の機関及び機関のスポンサーの内部は凄まじい暗闘の連続ですよ。暗殺と謀殺が日常茶飯事です。ハッキリ言って、閉鎖空間で神人と戦っていたときの方が遥かに楽でしたね。今は背後から弾が飛んでこないか、常に冷や冷やしていなければいけません。……鶴屋さんを助けられない理由が分かりましたか?』
みくる「鶴屋さんを助けるための行動が、逆に鶴屋さんを危なくするかもしれないから……?」
古泉『はい。純粋な友情で朝比奈さんが動いても、私利私欲しか頭に無い人間には、全く別のモノに見えるかもしれません。やぶ蛇になる恐れがあります』
みくる「……わたしにできることは、何もないんですね……」
古泉『自嘲したい気持ちは分かりますよ。僕も全く同じ状態ですからね。あと長門さんも』
みくる「長門さん、このまま普通の人間になるんでしょうか……?」
古泉『わかりません。全て涼宮さんの気持ち次第。僕たち人間は、少しでも良くなることを祈るしかありません』



古泉の部屋。
古泉「……ふう」
森「ずいぶん長電話だったわね。誰から?」
古泉「……森さん、久しぶりですね。再会できて嬉しいですけど、人の部屋に入るときはノックを……」
森「うるさいわね。それで、誰?」
古泉「朝比奈さんです」
森「ああ、あの可愛い子……元気?」
古泉「あまり元気じゃないですね」
森「そう………………」
古泉「………………」
森「………………ねえ、古泉。今の私を見て言うことは無い?」
古泉「ありません」
森「腕が片方なくなってるでしょうが」
古泉「……いつ、どこで落としたんですか?」
森「落としてないわよ。切り落とされたの」
古泉「そうですか」
森「あまり驚かないのね」
古泉「いろいろ噂が流れましたから。森さんが死んだという噂すら流れましたよ」
森「あ、そう。しばらく貴方のところに泊めてもらうから」
古泉「……それほど危険な状況ですか」
森「それほど危険な状況よ。涼宮さんの近くにいると気づかないだろうけど」
古泉「ずいぶん分かりやすく豹変したものですね。もう少し時間をかけると思いましたが」
森「モタモタしていたら今までの苦労を全て棒に振ることになるから必死なんでしょ」
古泉「それにしても……」
森「ところでキョン君はどう?」
古泉「放課後になると即座に、佐々木さんが入院している病院に行きます。SOS団には昼休みだけ顔を出します」
森「それで涼宮さんは?」
古泉「何も言いませんよ」
森「意外ね。全く怒らないの?」



古泉「少し憤りを覚えているようですが、彼には直接ぶつけませんね。長門さんや朝比奈さんにぶつけたり、僕に愚痴をこぼすことで発散しています」
森「罪悪感を覚えているのかしら」
古泉「……どうですかね……。正直わかりません」
森「橘は?」
古泉「延々涼宮さんに嬲られつづけてます。最近は『死なせてくれ』と哀願するようになりました」
森「涼宮さんは死なせる――蘇生を止めるつもりは無いの?」
古泉「今のところ全くないようですね。橘が死亡すると、すぐに生き返らせて拷問を続行します」
森「……狂えれば楽なのにね」
古泉「無理でしょう。涼宮さんは橘京子という『人間』を破壊することを楽しんでますから。絶対に発狂することがないよう無意識に『力』が働いてます」
森「自業自得とはいえ、あわれなものね……」
古泉「森さんも彼女に同情するのですか? 意外ですね」
森「森さん『も』?」
古泉「朝比奈さんも言ってました。彼女が気の毒だ、何とかならないかと」
森「……そう」
古泉「何とかできるわけ無いですよね?」
森「当たり前じゃない。自分の命すら守れるか怪しい状況なのよ? 裏切り者を助ける余裕なんか全然ないわ」

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