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マジカルハートS

マシカルハート スカトロ(大) 5キロバイト
便意は徐々に強まってきた。早く出たい、早く出せと言わんばかりに唸りを上げて、心に苦痛を与える。

(学校で出せたらな……)

学校で大便を出すのは非常に恥ずかしいが、自宅まで痛い腹を抱えて我慢しつづけるよりはマシだ。
しかし、学校で排泄することは出来ない。許されていない。

ギュルギュルギュル……

「ううっ……」

腹を締めつけるような苦痛に思わず心は立ち止まった。昼食時に服用した下剤が効果を発揮しはじめたのだ。
猛烈な腹痛と便意に襲われ、心の可愛い顔が歪む。

「心ちゃん、一緒に帰ろ」
「!」

いきなり後ろから声をかけられた心はビクリと震えた。声をかけたのは、心の親友の卯月。
断られるなど全く考えていないのだろう。心の返答を聞かず歩きはじめる。
親友と一緒に帰る。本来なら嬉しいはずの状況に、心は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
動かない心に卯月は不思議そうな顔で足を止めた。

「……心ちゃん、どうしたの? 帰らないの?」
「……ううん、帰るよ。行こう、卯月ちゃん」

二人は並んで歩きはじめた。歩きはじめたが、一言も会話しない。
まるで隣に誰もいないように早足で歩く心に卯月が声をかける。

「どうしたの、心ちゃん。どうして何も話さないの?」
「もう、いいでしょ」

グルグルグル……

腹が鳴るたびにキツイ締めつけが心を襲う。苦しんでいるのを悟られないよう努力するが、身体には脂汗が浮きはじめていた。

「……そろそろ限界みたいだな」
「………………」

いきなり卯月の声が、少女のものから成人男性のものに変わる。同時に雰囲気も一変する。
嫌らしい笑みを浮かべる親友を、心は思いきりにらみつける。

「酷いな、そんな目で親友を見るとは。実は嫌っているのか?」
「ふざけないで……! わたしが睨んでいるのは……ぐっ……!」

卯月の……卯月の姿をしたテンタクルスの手が心の下腹部を撫でる。少し撫でただけだが、心の反応は大きかった。
あわててテンタクルスの手を振り払い、顔を苦しそうに歪め、両手を腹に持っていく。瞳には少し涙が浮かんでいた。

ギュルギュルギュル……

「んうっ……!」
「凄い音だな。それで家まで持つのか?」
「……だい、じょうぶ……全然問題ない……」
「そうか。それならいいが、万一我慢できなくなった場合わかってるな?」
「わかってる……んっ……卯月ちゃんは……」
「無事だ」

親友が……テンタクルスに拘束されている本物の卯月が無事と聞いて、心は安心した。卯月の身の安全と引き替えに、このような苦痛を耐えているのだ

。これで卯月が無事じゃなかったら目も当てられない。

ギュルギュルギュル……

「本当に大丈夫か? ギブアップした方がいいんじゃないか?」
「平気……だから……卯月ちゃんには、何も……」

内股でフラフラしながらも折れない少女に、テンタクルスは苦笑いを浮かべた。
実は卯月にも同じ質問をしたのである。今の心と全く同じ返答だった。

(人間は面白いな)

テンタクルスは基本的に個人主義である。もちろん団結が必要なときは協力して事に当たるが、その場合は徹底的に利害で行動する。集団の目的のた

めに有害・無益と判断したら容赦なく見捨てるし、見捨てられる。
人間は違う。心や卯月のように他者のために自分を犠牲にする者が存在する一方、利害を度外視して他者を攻撃する者も存在する。

(同じ生き物とは思えないな……)

優勢に魔法少女との戦争を進められるのは後者のおかげだが、どちらが魅力的かと聞かれたら考えるまでもなく前者だ。
テンタクルスは小さな勇者を感嘆しながら見送った。





「はっ……はっ……はっ……はっ……」

5分後。心は左手で腹を、右手で尻を押さえながら歩いていた。そのペースは普段の半分以下である。

ギュルギュルギュル……

「うううっ……!」

大きな腹鳴とともに心の腹に激痛が走り、さらに歩くペースが落ちる。このままでは自宅まで帰ることはできそうにない。

ギュルギュルギュル……!

「………………!」

激化する一方の便意。心は唇を噛み、拳を強く握りしめて耐えた。唇や手のひらが破れ出血しても心は気づかない。気づく余裕が全く無い。ブルブルと

身体を震わせ、脂汗を流しながら進む。

ギュルギュルギュル……!

「………………!」

歩く速度が先ほどより早くなった。もちろん便意が治まって楽になったわけではない。逆である。ますます便意が強くなり、崩壊が近いことを察知した身体

が最後の力を出している。ロウソクの火は消える直前に大きく燃え上がると言われるが、今の心は正にそのような状態だった。

ギュルギュルギュル……!

「………………あ」

(無理……もう……無理……)

便意が臨界点に達したことを、心は悲しく自覚した。
心の現在地から自宅までは、普通に歩いて5分ほど。短い距離だが今の心には絶望的な距離だった。今のペースで歩きつづけると絶対に間に合わない

。これ以上のペースで歩く、もしくは走ろうと思ったら、その瞬間に脱糞するのは目に見えている。
どうせ出すなら今すぐ出して楽に……そう思って力を抜こうとした心は、自分が公園の前にいることに気づいた。

(公園……トイレ……でも……)

テンタクルスに命令されたことは2つ。1つ目は自分が渡す薬を昼食後に服用すること。2つ目は自宅まで我慢すること。
公園のトイレで排便するのは2つ目に明らかに違反する。

(だめ……行ったら……出したら……卯月ちゃん……でも……)

意識が朦朧とした状態で公園のトイレまで移動する心。そしてトイレのドアに手をかけたところで止まる。

(卯月ちゃん……卯月ちゃん……卯月ちゃん……)

勉強するときも遊ぶときも、いつも一緒だった。ケンカして1週間くらい話さなくなったこともある。しかし仲直りした後は、それまで以上に仲良くなった。い

ろいろ助けて、助けられた親友。……その笑顔が2度と見れなくなるかもしれない。笑顔が見れないどころではなく、2度と会えなくなるかもしれない……。

ギュルギュルギュル……! ギュルギュルギュル!

「………………!」

理性と感情と欲望の間で揺れ動き苦悶する心を、圧倒的な便意が襲う。
その瞬間、心は何もかも捨ててドアを開けた。駆け込みながらスカートとショーツをいっぺんにずり下ろす。

「………………!」

心が声にならない声で絶叫すると同時に菊門が大きく口を開けて、大便が盛大な破裂音とともに飛び出した。

「………………!」

我慢に我慢を重ねた末の排泄による凄絶な快感に心の視界は白く染まっている。
半開きの口から舌を突き出し涎を垂らし、虚ろな瞳で脱糞の快感に全身を痙攣させる。
身体中がインフルエンザを患ったときのように熱いが、その中でも特に菊門が熱い。その菊門を大便が通るたびに、心は甘い声を上げた。

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